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コラムのページ

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管理人が普段考えていることを活字にしているページです。
とりあえずは、ロボットものばかりですね。


≪TOPIX≫
NEW 映画「ロボコン」
5 ロボットのための英語
4 ロボットの経験学習
3 かわさきロボット競技大会
2 コミュニケーション電脳
1 鉄腕アトム誕生について

 


(03/4/25) 映画「ロボコン」

 タイトルの通り、あの「ロボコン」が映画として東宝系で劇場公開される。製作発表が昨年11月に行われ、筆者はその時に知ったが、今回某新聞の夕刊で特集記事が載っていたため、ここでも取り上げることにした。簡単なあらすじは、いわゆる落ちこぼれの学生ロボットチームが、あることをきっかけに奮起して、大会で次々と勝ち抜いていくという良くある話である。しかし、筆者が注目したいのは「ロボコンが映画のクライマックスになるような盛り上がりを作れるのか?」という事ただ1点である。
 これは少し話を発展させると、これからのロボット競技大会産業がF1のような超大型娯楽イベントになり得るのか?ということである。筆者はこれらの大会に昔から興味を持ち、自らも参加しているのであるが、以前の自動車レース産業のように盛り上がる可能性が感じられない。
 その証拠に、実際に数年前フジテレビ系で「ロボット格闘技」と題したロボット競技大会の特別番組を制作・放送し、第2回大会まで放送されたが、それ以降は全く音沙汰無しである。ずばり人気がなかったのであろう。失敗だったのである。理由を考えると山ほどあるが、仮に技術的な部分が解決されたとしても、見る側をわくわくさせるような何かを提供できるかは全く未知数である。
 新しいイベントをブレイクさせる一つの方法に「ヒーローを作る」ことがある。これは一番わかりやすい例が「アメリカ大リーグ」である。それまでプロ野球以外は見向きもしなかった視聴者が、野茂、イチローそして松井ら「ヒーロー」が活躍することで、全く新しい娯楽に夢中になっている。そして本家プロ野球さえ危ぶまれるほどである。このようにロボット競技大会でも負け知らずの「王者」と言えるようなつわものが現れて、王者対挑戦者のような構図にすると注目度も大きくなるのでは...あくまで筆者の勝手な推測ではあるが...。
 話がそれたが、この映画ではそのような「人をひきつける何か」を発見できればと思っている。映画(特に邦画)をほとんど見ない筆者であるが今回は劇場まで足を運ぼうと思っている。ちなみに公開は今秋。もうしばらくお待ちを...。

・参考:東宝の公式紹介サイト

 


(03/4/24) ロボットのための英語

 海外でコンピュータ用に常識を作るべく単語などをコンピュータに延々と打ち込んでいるグループがあると聞いたことがある。ある単語から連想されるものを片っ端から打ち込んでそれらを関連付けていく。いずれはネットワークのようにさまざまな言葉が関連付けられるわけだ。興味深い試みであり、それが将来の自律型ロボットにどのような知識を与えることになるのか早く成果を知りたい。
 ところで日本では同じようなことをしているグループはないのだろうか。しかし日本語では漢字やカナ混じりで大変めんどくさい気がするし、コンピュータ向けでもないような印象を受ける。プログラム言語自体が英語ベースでもあるし。そう考えると英語というのはとてもシンプルで使いやすい言語であると思う。何故日本人はこれほど英語が苦手なのだろうか。IT化で米国に遅れをとった原因もここにあるし、そもそも役に立たない英語を教える教育システムに最も原因がある。と、教育批判はまた別の機会するとして本題に戻ろう。
 ある文献で、頭で考える際には英語で考えるのが効率的で良いと読んだことがある。そういえばあの宇多田ヒカル嬢も頭の中では英語で考えているらしい。うーむ、ロボット先進国といわれる日本だが、この点ではこれから先、他国に追い抜かれる可能性もあるわけである。これからのロボット開発を志したい若いエンジニア諸君。技術以外にも英語はきっと大きな武器になるぞ。筆者も精進せねば。

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(03/4/23) ロボットの経験学習

人間は経験して学習していく生き物である。そして、この定理をロボットにも当てはめて、より人間らしいロボットを作り出そうというのは合理的な考えだ。これはソフトウェア側からのアプローチであるといえる。
 さて、人間のソフトウェア(思考や感情と言うべきか)を大きく二つに分ける考え方がある。一つが経験、そしてもう一つが本能である。本能は食欲、性欲その他いろいろある。本能についてはまた別の機会に言及したい。これらがほとんど必要ないものがロボットである。とすると残るは経験。
 一般的に人間は経験を積むと成長し、また誰もが経験するような基本的な経験は常識となってその人の行動を左右する。今のロボットはこの経験や常識をほとんど持たないと言えるレベルである。ここが人間とコミュニケーションをとるロボット開発において大きな壁になっている一つである。人間として行動するにはあまりにも範例が多すぎるのだ。しかし、それは仕方がない。地球上の何億人にものぼる数の人間が数万年かけて得てきたものをここ数年で育てられてきたロボットが学習しきれるはずはない。しかしである、今ロボットは意図的に経験を積まされ、そして人間とは違い、その経験を100%他の個体に流用・引継ぎすることが可能なのである。そして、得られた経験を人間の何千倍ものスピードで処理し、記憶し、しかもそれを永遠に忘れることがない。どうだろう、意外とあっという間に人間に追いついてしまうかもしれないとは思えないだろうか。筆者は考えをめぐらせるうちにゾッとしてしまった。

 


(03/4/22) かわさきロボット競技大会

今年も主催者から申し込み用の書類一式が届いた。この大会(※)は一度参加すると翌年にはすべての参加者に申込書が送られてくるらしい。書類と一緒に同封されている大会のパンフレットを眺めてみる。昨年度の上位入賞チームの実力派ロボットの写真が載っている。その迫力と機構の複雑さに一瞬たじろぐものの、心は決まっている。「今年も参加しよう!」筆者は昨年までこの大会には3年連続で参加していたが、なにぶん開発環境と時間が不十分であるため、最高でも3回戦進出がやっとである(いい訳と人は言う...)。そして今年も8月の大会当日まで時間と体力の戦いになるであろうことは容易に想像できるが、ここで参加しないと次は1年も先になってしまうのである。こんな楽しいことはやっておかなきゃ絶対に損! と筆者のゴーストが囁いたのかどうかはどうでもよくて、とにかく参加することに決めた。これで4年連続。悲願の決勝トーナメント進出のその日まで、孤独なエンジニアの戦いは続く。。。のか?

※かわさきロボット競技大会:筆者のロボットページ参照ください

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(03/4/20) コミュニケーション電脳

現在、二足歩行などを実現させている最先端のロボット達が次に目指していることがコミュニケーション能力の確立であろうことは、多くの先進メーカーの最近の取り組み方から想像がつく。二本足で歩けたら、その次は走ることであろうと思われがちだが、歩くのと走るのとでは運動学的に全く違うことであり、足の構造などハード側から作り直す必要さえあるため今までの歩行の蓄積データや考え方がほとんど役に立たず、この開発は非常に困難であろう。しかし、メーカーというのはモノを作るだけでなく売ってナンボのものである為、一刻も早くロボットを商品として魅力あるものにするキーワード、これがコミュニケーション能力であるとメーカー側は考えているのである。
 具体的には画像認識による人物の特定や、様々な信号が入力された時の音声による受け答えなど、テレビで実際のやり取りの様子を見た人も多いだろう。この技術の確立のため、今はセンサ→電子回路→ソフトウェアの組み合わせ技術を駆使して様々な試行錯誤が繰り返されているのであろう。いずれ、そこで完成された技術はごく小さなワンチップマイコンに納められ、様々なロボットに搭載されて人々とより親密なコミュニケーションを取っていくのであろう。携帯電話などの進化から考えて、素人にも容易に想像できるシナリオである。そして人々はこの常識や感情というものを持たない訓練されたロボットとコミュニケーションが取れたとして喜ぶのであろうか。何だか切なくなってくる。

 


(03/4/18) 鉄腕アトム誕生について

やはり第一回はこの話題からスタートさせようか。西暦2003年4月7日は故手塚治虫先生の漫画「鉄腕アトム」という作品上での「アトム」の誕生日だった。日本各地でさまざまなイベントが行われ、ニュースなどでその模様が流されたので、多くの日本人がそれを知っていると思う。
 空想の世界にも関わらず、予言とも言える設定で物語を描き上げた手塚先生もすごいが、単なる物語の一主人公(しかもロボット)の誕生日にお祭りが出来る日本人もすごい。
 結局のところ現在の科学では鉄腕アトムを作り上げることは夢のまた夢なのではあるが、それは手塚先生が考えていたほど技術の進歩が速くなかったということか。我々エンジニアにとっては悔しいとも思える事実である。
 しかし、実際にアトムが生まれたとして、その後直面していくであろう人間・ロボット間の問題で彼を悩ませてしまうのも大変に忍びない。ここは彼が伸び伸びと暮らしていける世界を作ってから安心して誕生してもらおう。その世界を作ることは、アトムを作る事の何倍も大変な事だとは思うが不可能ではないだろう。なぜなら、我々は手塚先生が残した貴重な作品を通して、来たるべき未来のシミュレーション体験をしているのだから。

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